運動時、朝方、食後の頭痛
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1.運動時の頭痛
運動によって誘発される頭痛で、頭蓋内疾患が存在しない場合を労作性頭痛と呼びます。ベンチプレスやスクワットなどの筋力トレーニングを行った際に発症するケースが多いです。
類似する頭痛として、咳やいきみで誘発される咳嗽性頭痛、性行為に伴う性交時頭痛などもあります。
これらの頭痛は、くも膜下出血や椎骨動脈解離といった脳血管障害による頭痛と見分けがつきにくい場合がありますので、医師の診察を一度受けられる(頭部MRI検査を受診する)ことをお勧めします。2.朝方の頭痛
朝方や起床時に生じる頭痛の原因として有名なのが、脳腫瘍です。もともと脳腫瘍で頭蓋内圧が高くなっているうえに、睡眠中に臥位が続くことで頭蓋内圧がさらに上昇して、朝方に頭痛が強くなりやすいです。
しかし、朝方の頭痛の原因には他にも、片頭痛や群発頭痛、頸椎変形を伴うような緊張型頭痛、睡眠時無呼吸、副鼻腔炎といったものがあります。頭痛外来を受診される方では、脳腫瘍が見つかることよりも、これらの原因であることの方が圧倒的に多いです。
朝方に頭痛が起きるからといって、必ずしも危ない頭痛であるとは限りませんが、日に日に頭痛が強くなる、吐く、頭痛以外の症状も伴うといったことがあれば、脳腫瘍に代表されるような頭蓋内疾患の可能性も高くなりますので、このような場合には医師の診察を一度受けられる(頭部MRI検査を受診する)ことをお勧めします。3.食後の頭痛
食事をした後に起きる頭痛の原因として、食後の低血糖や低血圧が関与しているという説がありますが、一般的には片頭痛などの一次性頭痛を疑います。
頭痛には、頭痛以外に特に目立った症状のない一次性頭痛(=慢性頭痛)と、
何か病気があってその症状の1つとして頭痛がみられる二次性頭痛の2つに大きく分類されます。
二次性頭痛は命に関わる疾患の症状である可能性が高いため、自己判断せず、頭痛外来をご受診ください。