脳神経外科領域の主な疾患
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- 頸部頸動脈狭窄症は、大動脈からの血液を脳に流す太い頸動脈に、動脈硬化が発生し頸動脈が細くなる病気です。これが原因で、脳への血流が低下したり、また狭くなった部分から血の塊が脳の血管に飛んで脳梗塞を引き起こしたりします。以前は、欧米人に多い疾患とされてきましたが、食生活の欧米化や運動不足などで、徐々に増加傾向にあります。
頸部頸動脈狭窄症とは
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脳へ送られる血流が減るので、立ちくらみや揺れるようなめまいなどを訴えることもあります。動脈硬化を起こしたところから血の塊(血栓)が脳の血管に飛んでしまうと、脳梗塞の症状が出てきます。
- 言葉が出にくい
- 手足が痺れる、手足が動きにくくなる
- 一時的に片方の視力が低下する
(首の動脈が頭の中で最初に枝を出す血管は目を栄養する血管です)
実はこのTIAが脳梗塞が完成する前の「前ぶれ」なことが多いのです。
これが出現してしまうと1週間~1か月以内に、重篤な脳梗塞を引き起こす可能性が極めて高いといえます。 - 食事摂取の欧米化や運動不足、肥満に基づく高血圧症や高脂血症などが原因です。
- 高血圧、糖尿病、高脂血症、また心房細動などの心臓病の場合は、食事療法、運動療法や内服薬の服用など、医師の指示に従ってコントロールしましょう。
- 脂肪や塩分の取りすぎに注意し、腹八分目を心がけ適正なエネルギー量の食事にしましょう。肉中心の食事ではなく野菜をたくさん食べ、魚の油は血栓をできにくくする効果があるので、食事のメニューに取り入れましょう。
- 肥満を防ぎ、体の血流をよくするために、週2回以上のウォーキングなどで体を動かすようにしましょう。
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タバコや含まれる有害物質は動脈硬化や血管の収縮を起こすため、禁煙を心がける。
1日のアルコールの摂取は、日本酒なら1合、ビールなら大ビン1本程度にする。 - 頸部エコー検査やCT、MRIによる血管の検査で容易に診断されます。最近では狭くなった場所の診断やその程度のほか、動脈硬化の性質、血流の早さなどの質的診断も行え、良い治療方法が選択できるようになりました。治療上必要な場合は、頸動脈を直接レントゲンで撮影する血管撮影が行われます。また血液が到達する脳の状態を調べるため、脳のMRIや核医学による脳血流検査なども行われます。さらに心臓など他の血管に、同じような病気がないか調べることも重要です。
頸部頸動脈狭窄症の主な症状
頸部頸動脈狭窄症の主な原因
頸部頸動脈狭窄症の予防
生活習慣病の管理
食事
運動
禁煙・節酒
頸部頸動脈狭窄症の検査
Black-blood imaging MRA