1. 急性期治療薬

 片頭痛発作を速やかに消失させる目的の薬です。

 片頭痛の重症度に応じて、軽度~中等度の頭痛にはNSAIDs、中等度~重度の頭痛にはトリプタン製剤の使用が推奨されています。軽度~中等度の頭痛でも、NSAIDsの効果がみられなければ、トリプタン製剤に変更することが多いです。

 また、鎮痛薬に制吐剤(吐き気止め)を併用することもあります。

(1)アセトアミノフェン

小児や妊娠授乳期の方でも、比較的安全とされている薬です。
ただし、トラムセットは呼吸抑制のおそれがあるため、12歳未満の小児には使用できません。
(アンヒバ、アルピニー、カロナール、コカール、トラムセット☆)、SG配合剤☆

(2)非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)

空腹時には飲まないようにして下さい。
胃腸障害の予防のため、胃薬と一緒に内服することをお勧めします。
アスピリン(バファリン☆)、メフェナム酸(ポンタール)、ジクロフェナク(ボルタレン)、インドメタシン(インダシン、インテバン)、

(3)トリプタン製剤

薬価が高く、3割負担で1錠あたり約250~400円します。
作用時間は4~6時間。ナラトリプタンのみ12~24時間です。
狭心症や心筋梗塞、高血圧の方への処方には注意が必要です。

①スマトリプタン(イミグラン)

日本で唯一、錠剤の他に点鼻薬と注射薬も承認販売されている片頭痛薬です。
注射薬は10分、点鼻薬は15分、錠剤は30分で効果が現れます。
ジェネリック(先発薬の約半額)あります。

②ゾルミトリプタン(ゾーミック)

ジェネリックあります。口腔内速溶錠あります。

③エレトリプタン(レルパックス)

副作用が比較的少ないとされています。

④リザトリプタン(マクサルト)

海外では思春期患者への投与も安全とされています。口腔内崩壊錠あります。ジェネリックあります。

⑤ナラトリプタン(アマージ)

作用時間は長いですが、効き方も緩やかな印象があります。

(4)エルゴタミン製剤(クリアミン☆)

緑内障患者や妊娠授乳中は使用できません。嘔吐の副作用があり、トリプタン製剤が販売されてからは、使用は少なくなっています。 トリプタン製剤を使って一旦治まった頭痛が再燃してきた場合のレスキュー薬として使うことがあります。

(5)制吐剤

メトクロプラミド(プリンペラン)、ドンペリドン(ナウゼリン)

2. 予防薬

 片頭痛の発生を予防する目的の薬です。原則、毎日服用します。頭痛が起きたときに服用しても、鎮痛効果を得るのは難しいとされています。

 片頭痛の中でも、「頭痛の頻度が多い」「トリプタン製剤の効果が弱い」といった患者に対して使用され、発作回数や頭痛の程度の軽減、急性期治療薬の減量、片頭痛による前駆症状の改善などの効果が期待されます。

(1)カルシウム拮抗薬

ロメリジン(ミグシス、テラナス)、ベラパミル(ワソラン)
一般的に、カルシウム拮抗薬は高血圧の治療薬として用いられますが、ロメリジンは脳血管に対して選択的に作用するため、血圧を下げる働きは弱いとされています。

(2)抗てんかん薬

①バルプロ酸(デパケン、セレニカ)
…催奇形作用があり、妊婦や妊娠希望の女性には投与できません。
②トピラマート(トピナ)
③レベチラセタム(イーケプラ)
④ガバペンチン(ガバペン)

(3)β遮断薬

プロプラノロール(インデラル)
片頭痛の予防の他にも、不整脈や狭心症発作の予防、降圧剤などにも使用される薬。

(4)抗うつ薬

アミトリプチン(トリプタノール)

(5)漢方薬

呉茱萸湯


ご相談をご希望の方へ

 ここで紹介しました薬は、数多くある頭痛薬の中の一部です。頭痛の状態によっては、ここに挙げられていない薬が処方されることもありますし、医師によって勧める薬が異なることも多々あります。

 服用されている頭痛薬等についてご相談をご希望の方は、八重洲クリニック脳神経外科へのご受診をおすすめいたします。




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